ノクターンの夜に|「シェルブールコート ノクターン」
帰る時刻には
すっかり日も暮れるようになってしまった。
街の灯りの中をすりぬけ、そのまま部屋までたどりつくので
ずっと ”夜”という存在にさえ気づかなくなっていた。
時間は ”夜” をさししめしているのに
体感がそれを受け入れていない感じだ。
ところが、ふっ・・・と
街灯のない道にそれた瞬間
目の端に秋のまんまるで、大きなお月さまの姿を
やっと、とらえることができた。
『あ、おつきさま』
無意識の口の動きだけで、その嬉しさが表面化する。
月のまわりだけぼんやりと明るくなっているのは、
何色と呼ぶのだろうか。
シェルブールコートに名付けられた「ノクターン」は
月を縁取るために存在している部分の色にすこし近いなと思った。
街灯のない道に立ち、シルエットをわずかに確認できるほどの
”ノクターン” の濃い色には
月夜にしか会えないのだと思うと、とても儚い。
そんな月夜に
少しおごそかな気持ちで部屋にたどり着けば
いつもと変わらない部屋の様子。
だけれど、いつもと違うのは
偶然気付くことができた月の灯り、その存在だった。
あの月の周りの色をノクターンと名付けよう。
誰かとそんな会話になることを
こころのどこかで期待しながら。
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