「 きおくの1ページ 」(8/23)
これは・・・・
何足目の何色だっけ?
シュークローゼットに
規則正しく並ぶ、バレエシューズのかかとたち
服の色の数だけ集めるんだと
バレエシューズを履き始めた頃は
そんな風に意気込んでいた
照れくさい記憶がよみがえる
いつからか
カウントすることが楽しみになっていた、
ポルセリのバレエシューズ
色とりどりのかかとが並ぶ様は愛らしく
その光景は、靴をしまう瞬間
疲れを消し去ってくれた
「ソックスの厚さによっては
足がふわっとしてしまう時があるから
こうやって紐をきつく結ぶといいですよ」
紐を結び直すたび
そう笑顔で接客してくれた
店員さんの顔が思い浮かぶ
ニット michel&hoven ※着用ニット完売
シューズ バレエシューズ WHITE (porselli)
「底張りをしたほうが長持ちしますよ」
そのアドバイスを
目をキラキラさせて聞いていたわたし
靴を大切にすること
すなわち、靴を大切にする方法を伝えてもらえていたのだと
今のわたしなら、気づくことが出来る
お買物は会話の延長にあるとおもっている
あの時の会話がなければ、
その靴に興味さえ持たなかったかもしれない
そうか、この靴はポルセリというのかぁ
しかもバレエシューズや紐靴もある!
最初だから、バレエシューズにしておこうかな
そして、ペタンコに慣れたころ
紐靴にもチャレンジしたい・・・
あの短い時間に私に与えられたポルセリの知識は
今でも大切にこころの引き出しにしまわれている
今思えば、ポルセリとの出会いは
人に書き加えられたシナリオのようで
わたしの辞書の間に、ちぎったメモが挟まっているような感覚に似ている
自分発信ではなかった分
感じるのは、そのこそばゆさ
その感覚は
まるで ”しおり” のようで
辞書からはみ出てはいるけれど
今でも大切な1ページとして加えられている
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