ミモザのころ。
あたたかい風が 頬をなでてゆく
あぁ、春が来たとおもう
大きなお庭の軒先には
黄色い枝を豊富にしならせたミモザが咲いていた
柔らかい袖をたゆませて枝葉に触れる
その瞬間、大きな袖のなかを風がすぅっと通り抜けていった
通り抜けた風がまた優しく枝葉を揺らしている
腕を下ろすとメッシュの柔らかい生地が
肌の上をころがり少しくすぐったかった
いつのころからか花屋さんに通うことが増え
くらしの中に花が身近になった
たっぷりと水を吸い込んで太陽の方を懸命に向いていた時期をすぎ
しだいに下を向き始める様は、
リアルな時の経過をみているようだった
とても自然な流れで、
開花から枯れゆくまでが繰り広げられている
〝ひとつ〟 の一生を見届けているのだと感じた
花たちは全部をゆだねてくれていたのだ
花を家に飾ることで、人生のレールが変化した
何かを大切にいつくしむことは
自然と自分自身をも大切にする行為になる
何かを大事に思いながら、同時に自分自身を粗末にはできない
自分が選ぶ服
自分がいきたい場所
自分が一緒にいたいひと
なにを取っても全身全霊で選択する
そうすると決める
それを繰り返していくうちに、
いつの間にかこころにも変化が生まれ
袖を通りぬけてゆく風や、
枝葉を揺らして気持ちよさそうに咲いているミモザにも気づけるようになる
花がその生涯をまっとうして、私に教えてくれたように
わたしもだれかに伝えられていたらいいな
とても大切におもっていることを・・・
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