いい服
かつて、ファッションに興味を持ち、おしゃれには気を使っていたけれど
まだ、バイト代だけでは本当に好きな服が買えなかった頃
毎月ファッション誌をこまめにチェックして、憧れのスタイルを真似て流行を追っていた頃
その頃は、良いとされる生地に触れる機会も少なくて、
高級ブティックに入る時は相当勇気がいった
その光景を思い出しながら、サポートサーフェスのワンピースに腕を通す
サラリとした落ち感のある生地なのに、立体裁断がなせる業が活かされて
ふんわりとした湾曲が美しく表現されサポートサーフェスの特徴がよくうかがえるデザインだ
オーバーサイズめのジャケットは、ワンピースとの相性も良く、
ワンピースのゆるりとしたラインを損なわず、おたがいの魅力が存分に発揮されている
大ぶりのネックレスは、マストアイテム
ドレープのネックラインがさらに協調され、調和がとれている
仕立てが良くて、着ていて気持ちがいいのに
かしこまりすぎなくて、いつもと変わらない私だけど、
いつもとは違うわたしでもある
『いい服』
そう、あの頃『いい服』の意味や、本当の魅力までは理解できなかったけれど
時が経ってもすきなものを追い続けていると
『違い』は知らず知らずのうちにわかるようになっているものだ
今日着たふくも、いいなと思えた
〝いい〟 の意味は人それぞれ違うけれど、
〝すき〟かどうかに置き換えると、きっとそれも〝いい〟に違いないんだとおもう
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