コバ | WILDSWANS
ワイルドスワンズの製品は永くお使いいただくために
「丈夫で長持ちする道具作り」を常に心がけているメーカーです。
数ある工程作業の中で特に注力している工程のひとつが
「コバ」の仕上げです。
ワイルドスワンズのコバの仕上げは世界一美しいと思います。
この工程は仕上がりの美しさと共に、
永く使い続ける丈夫な製品を作る上で非常に重要な工程になります。
「コバ」とは革の裁断面のことで、ワイルドスワンズの製品においては
主に輪郭部分にあたります。
製品の輪郭部分の仕上げの良し悪しは
全体の美しさを左右する重要な部分でもあり
外見上の大きな特徴にもなります。
コバの良し悪しは製品を手に取り一見するだけで
瞬時にわかってしまう、ごまかしの効かない箇所です。
見た目の話しだけでなく、この仕上げはもうひとつ非常に重要な役割も兼ねています。
それは「丈夫」さと「強度」です。
製品の中で一番傷みやすい部分というのは、製品の輪郭部分です。
コバは車のバンパーのような部分でもあるので、
外側を覆い本体を保護してくれる役割がありますが
それ故に一番傷みやすい部分でもあります。
コバが頑丈に出来ているか、
または修復が可能な作りになっているかどうかで
「丈夫で長持ちする製品」であるかが問われます。
ワイルドスワンズの製品のコバは部分染色の後、
何度も磨いて仕上げられています。
カンナと包丁で革のエッジを面取りし、丸みを帯びるように削っていきます。
その後、染料を染み込ませ、美しい光沢が上がるまでひたすら磨き続けます。
ワイルドスワンズではコバの仕上げで一般的に多く使われている顔料は使用せずに、
染料を染み込ませて磨きこんでいます。
顔料の場合、ペンキのようにコバの表面に乗っているだけですので
剥がれてしまう可能性が高く、製品の見栄えがわるくなる他にも
製品自体の強度も落ちてしまいます。
しかし染料による「磨きコバ」の場合は
染料が革の内側に染みこむので、剥離するということがなく
丹念に磨かれることで裁断面の革が引き締まり、
長時間の使用にも耐えれる強度がでます。
丸みと光沢が出るまでひたすら磨きこんでいく作業は
非常に手間と時間がかかる工程です。
染料による磨きコバの仕上げは修復が可能な他、
自分でもコバのお手入れが出来ます。
そのためにワイルドスワンズではスリッカーと呼ばれる
コバ専用の補修道具がございます。