拝啓、父上様 お手紙です。
「あまのじゃく」
「あまのじゃく」
小学生のわたしに
父がかけた 呪文 が
未だ、とけずにいる
その言葉を言うときは
いつも
父は嬉しそうに笑っていた
”イヤな響きの言葉” と思いつつも
ニヤニヤと笑う父の顔に
つい、つられて笑ってしまった
たいていのシュチュエーションは
「いるか?」という、父の問いに
「いらない」と、冷たく応えるわたしに向かって
「あまのじゃく」
と言っていた
そういえば、藤井フミヤの「TRUE LOVE」が
流行ったときも、絶好調にみんなが聴いているときは興味なく過ごし
3年後くらいにCDを買ったりして
CDショップの店員さんのレジを打ってる時の
気持ちを察すると、少し笑える
拝啓父上様
お元気ですか?
結局謎めいたことのたくさん残したままで
どうせ謎のまま死んでいくのだろうな~と
思っていたことがやっぱり本当になりました。
2年生になった娘がパパに甘えたり
膝にちょこんと座ってなんでも話したりしている姿をみると
こんな風にお父さんといろいろしゃべっておけばよかったな~。
と思わないこともないですが
やっぱり、変わり者同士
かよったり、かよわなかったりの
父と娘でした。
相変わらず
行列のお店には入らなかったり、
みんが欲しいものを、「いらない。」
なんて言ってるときは
「あまのじゃく」
お父さんの声と、にやけた顔が浮ぶのです。
それでは、また会う日まで
どうか困ったときは、頼むから天国から助けてください。
お願いします。
娘より
敬具
郵便受けに届いた手紙
“封筒”「エンヴロップ」の封を切るときの
ときめきが名前のまんまつまっている
そんな”スカート”
よしむら
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「連載」
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